8.ナラ枯れ病

/真夏の今、広葉樹の森に深刻な異変が起きています。多くのコナラの大木が茶褐色に変色し立ち枯れ状態を起しています。例えば、高尾山を望む丘陵(写真1)や落合さん所有の竹林の中、当団地西側の市緑地帯のコナラの大木、葉が枯れて茶色になっている。

/写真1 尾山を望む丘陵 茶色のパッチが多数見える。撮影:2023.8.8

/ご存知方も多いと思われますが、インターネットで調べたところ、これはナラ枯れ病と呼ばれ、カシノナガキクイムシ(写真2 カシナガと略称:4,5mmの虫)による被害らしい。近畿地方では以前からこの被害があったようですが、関東では昨年から急速に拡大して来ているようです。カシナガはシイやコ ナラの特に巨木に穿孔し、穴の中でナラ菌(酵母菌の一種)を育ててそれを食用にしているとのこと、養菌性キクイムシの一種とのことです。ナラ枯れした樹は復活することもなくやがて立ち枯れする。

/写真2 カシノナガキクイ虫(4mmほど)とコナラの樹皮に穿孔した穴 (穴の周りは白い木くずでいっぱい)。撮影:2023.8.8

/このカシナガは秋に樹の中で産卵し冬を越し5,6月に枯れた樹を離れ、新しいコナラに伝搬するらしい。昔里山ではコナラは若い内に伐り取られ炭焼き等に利用されていたのでこのような被害はなかった。今日では利用されることもなくあちこちで巨木化、老木化していてこの被害に会っているのが現状のようです。現在このナラ枯れ病を防止する有効な手段はないようで、もっぱら伐採、焼却する他に方法はない。


投稿日

カテゴリー:

投稿者:

タグ:

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です